前編から続編の一括目次です。(黄色のページは前編、青のページは続編です。)今までの内容が一覧できるので興味あるところをご覧ください。
現在は従来の課題から少し脱線しています。
今回は目線を変えて、中国語の発音に関する話題に転じた14回目です。
紛らわしい発音のシリーズで、今回は qiとchi です。
qiもchi も “チー” 読めそうですが本当はどのように読むのでしょう。
qi は日本語の “チー”とほぼ同じですが、i 付いているので、唇を横に引いて “チー”と発音します。
一方、chi は巻き舌音です。続編の72回で ji とzhi の発音をやりましたが、その時の zhi の発音の方法で chi (チ)を発音します。
以下は続編72回の再掲になります。
中国語の発音で母音の i の発音は唇を強く横に引いて発音しますが、
強く引かない例外が有ります。
それは巻き舌音の zhi, chi, shi, ri, です。
その理由として考えられことは、
zhi, chi, shi, ri の巻き舌音の場合、唇をあまり強く引いて発音すると zhi は ji、 chi は qi、shi は xi、ri は li の音に近くなって区別がつきにくくなります。
少し口先を緩めて発音すると区別がつきやすくなります。
つまり口の形は “i” ではなく半開きの ”e” の形に近くなります。
こうすることで巻き舌音特有の響きになって、区別がはっきりつけられます。
と以上のように説明しました。
chiのchは巻き舌音でが極端に舌を丸める必要は有りません。
舌の先端を上の歯茎より少し入ったところにくっつけた状態で息を強めに吐きながら発音します。
舌の先端は極端に奥側にすると早口ができなくなるので、
早口ができるくらいの奥側に舌の先端をくっつけます。
(実際はゆっくり読むときはかなり奥のほうまで舌を丸めて効果音を増強させますが、早口になるにしたがって舌先は前側に寄ってきます。舌先の位置をいろいろ変えてみて試してみて、自分の気に入った場所を探してみてください。)
口の中は口蓋(口の中の上側の壁)を下げて口の中の容積を小さくして、
奥歯の上下を軽くかみしめ、舌を上側に丸めて口蓋の中ほどにくっつけ少し強めに息を吐きながら、口先は”e”の形で“ チー”と発音すればchiの発声になります。
発音は “こもって、かすれている” いい感じを出すことが大切です。
それでは qi と chi の漢字の分布を見てみましょう。
29,qiとchi
次に、qi と chi の漢字を抽出したリストを添付します。
当ブログで取り上げている漢字は 30個有ります。
14,qiとchiの漢字リスト
それでは実際の発音がどのように聞こえるのか聴いてみましょう。
上記の添付のリストの中から、8個を選んでみました。
これらの漢字の発音を順番に聴いてみましょう。
1, 七 qi1 七
2, 吃 chi1 食べる
3, 骑 qi2 またがる
4, 迟 chi2 遅れ
5, 起 qi3 起きる
6, 侈 chi3 贅沢な、大げさな
7, 气 qi4 空気の気
8, 赤 chi4 赤
中国語と日本語では発音方法が異なるものが有るので、異なるものについてはその発音方法を学ぶことが必要です。
発音の方法が解れば、何度も口に出して練習すれば、当たり前のように発音ができるようになります。そして発音方法を示しているのがピンインです。
ピンインを覚えないと発音があやふやになって、いつまでたっても通じない中国語を学び続けることになってしまいます。
前編の「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」の内容と、
現在までの続編の内容がすべてこの教材に入っています。
ブログではこの教材の中から都度一部を切り出して掲載しています。
Excel教材は、声調と子音及び母音に番号を付けてあるので、
ソート機能や並び替えの機能を使って自分が使いやすい教材に変身させることができるのでとても便利で効率的に学習ができます。
続編で行っている母音別に覚えていく方法は、ピンインが同じで声調が異なる漢字を学習しているので、とても効果的に身につく方法だと思います。
そして、これを読み上げている教材を使えば、聴いた分だけ確実に身につくので
これ以上合理的に声調とピンインをマスターする方法は他には無いはずです。
以上で続編その74は終わりです。次回は qia と cha です。