中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」の続編 その72

前編から続編の一括目次です。(黄色のページは前編、青のページは続編です。)今までの内容が一覧できるので興味あるところをご覧ください。

前編と続編その70までの目次

現在は従来の課題から少し脱線しています。今回は目線を変えて、中国語の発音に関する話題に転じた12回目です。

紛らわしい発音のシリーズで、今回は  ji と zhi  です。

ji も zhi  も ともに “ ジー“ と読めますが、発音する口の形で聞き分けることができます。

まず ji ですが  口を緩めた状態から、唇を横に強く引いて jiの”ジィー“ を発音します。前回の続編 その71で jia をやりましたから  ji の発音はすでにお判りでしょう。
ji の”ジ“ の母音のiの ”イ“ を強めに発音するのがポイントです。  
舌は最初上の歯の裏側の付け根辺りが出発点です。そこから唇を素早く横に引いて”ジイー“と発声します。

中国語の発音で母音の i の発音は唇を強く横に引いて発音しますが、
強く引かない例外が有ります。
それは巻き舌音の zhi, chi, shi, ri, です。
その理由として考えられことは、
zhi, chi, shi, ri の巻き舌音の場合、唇をあまり強く引いて発音すると zhi は ji、 chi は qi、shi は xi、ri は li の音に近くなって区別がつきにくくなります。
少し口先を緩めて発音すると区別がつきやすくなります。
つまり口の形は “i” ではなく半開きの ”e” の形に近くなります。
こうすることで巻き舌音特有の響きになって、区別がはっきりつけられます。

zhiのzhは巻き舌音です。巻き舌といっても極端に舌を丸める必要は有りません。
舌の先端を上の歯茎より少し入ったところにくっつけた状態で息を強めに吐きながら発音します。
舌の先端は極端に奥側にすると早口ができなくなるので、
早口ができるくらいの奥側に舌の先端をくっつけます。

口の中は口蓋(口の中の上側の壁)を下げて口の中の容積を小さくして、
奥歯の上下を軽くかみしめ、舌を上側に丸めて口蓋の中ほどにくっつけ少し強めに息を吐きながら、口先は”e”の形で“ジー”と発音すればzhiの発声になります。

発音は “こもっている” 感じを出すことが大切です。

それではji と zhi の漢字の分布を見てみましょう。
27,jiとzhi

次に、ji と zhi の漢字を抽出したリストを添付します。
当ブログで取り上げている漢字は 60個有ります。
12,jiとzhiの漢字リスト

それでは実際の発音がどのように聞こえるのか聴いてみましょう。
上記の添付のリストの中から、8つを選んでみました。
これらの漢字の発音を順番に聴いてみましょう。

1,           基          ji1         基本の、基になる

2,           知          zhi1       知っている

3,           急          ji2         急ぐ

4,           直          zhi2       まっすぐ、直ちに

5,           挤          ji3         周りの人、物を押しのける。込み合う

6,           纸          zhi3       紙

7,           季          ji4         季節の季

8,           治          zhi4       治める

 

教材紹介(2020年9月9日版)

前編の「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」の内容と、
現在までの続編の内容がすべてこの教材に入っています。

ブログではこの教材の中から都度一部を切り出して掲載しています。
Excel教材は、声調と子音及び母音に番号を付けてあるので、
ソート機能や並び替えの機能を使って自分が使いやすい教材に変身させることができるのでとても便利で効率的に学習ができます。

以上で続編その72は終わりです。次回は jiuとjuです。