中国語ピンインと声調を簡単にマスターしようの続編 その1

新年が明け、ブログのスタイルもリニューアルして今風に変えてみました。
心新たに新鮮な気分で進めていきます。
今回から「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」の続編を始めます。
この続編では、新たに282個の漢字を加えて、特に中国語を話す際、覚えにくい「声調」をマスターすることを目指していきます。

中国語の学習で、漢字のピンインや声調をどうやったら効率的に覚えられるかは大きな課題です。
一生懸命ひたすら 口に出しながらノートに書き綴っていく方法は一般的ですが、非常に非効率で、覚えにくく忘れやすいのが難点です。

例えば、
 han2 leng3 <寒い>
の単語を覚えたつもりでも、再度思い出す時、迷いが生じます。

“寒い” という意味の中国語は “寒冷” だったなぁ。
と、ここまではなんとなく思い出せます。
問題はその次、

“寒”のピンインと声調は han ? hang? kan?  声調は2声? 3声? 
“冷”は len? leng? lei?  声調は2声?3声?
のようにハテナマークが乱立して、毎回再確認する羽目に陥り、
わずらわしさが増大し、中国語の学習意欲が衰退して、最後にはヤーメタとなってしまうパターンが多いのではないでしょうか。

従来の単に反復学習方法は、苦労と努力の割には、習得の度合いが低いのが実情です。

このような悩みを画期的な方法で解決したのが、「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」でした。
中国語のピンインと声調が簡単に覚えられて、しかも忘れにくい学習法は、従来には見られない独創的かつ画期的と言えるでしょう。

2100個余りの漢字のピンインと声調を楽しみながら簡単にマスターできる方法は、多くの方の支持を得ることができました。
再度始まるブログは、「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」の続編で、声調をより効果的にマスターする方法を提案していこうと思います。

学習の方法は以前の「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」の方法をベースにして、効果の高い効率的な声調の習得を展開してしてゆこうと思います。

続編の第一回目なので、先の「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」の内容と重複説明になりますが、基本的な学習方法を、先ほどの単語
 han2 leng3 <寒い>
を例にして説明します。

“寒”のピンインは、子音のh と母音のanが合わさってhanとなります、
これをそのまま覚えようとしても、hanとhangの区別が難しくなります。

“冷”も同様で、ピンインは、子音のl と母音のengが合わさってlengとなりますが、lenとlengの区別が難しいです。
ピンインをそのまま覚えようと頑張ってもなかなか記憶ができないのが実情です。
この問題を解消する方法は、ピンインに別名を付けて覚えやすいようにすることです。
具体的には、予めピンインや声調に呼び名(キーワード)を付けておくと、
覚える時に実に簡単に覚えられます。

ちなみにこのブログの中の方法を、
 han2 leng3 <寒い>で説明しましょう。

“寒”は、子音hの2声+母音anの結合です。
子音hの2声の呼び名(キーワード)は予め決めておいた “蛍(ほたる)” です。
母音anの呼び名(キーワード)も予め決めておいた、”按摩(あんま)” です。
つまり、“寒” という漢字のピンインと声調は、“蛍(ほたる)”と
“按摩(あんま)” というキーワードで han2 が表現できます。

han2 と同じ発音の漢字に、 “含” が有ります。この漢字も一緒に覚えてしまいたいので、これらを結合して
「含む/寒い/按摩(an)屋での蛍(h2)狩費用。」=han2
というフレーズを作ります。
このフレーズで、漢字「含、寒」の、ピンインと声調を覚えることができます。

“冷” は、子音 l の3声+母音engの結合です。
子音 l の3声の呼び名(キーワード)は予め決めておいた “レモン” です。
母音engの呼び名(キーワード)は予め決めておいた “エンジェル” です。
これらをつなげて、フレーズを作ってみると
「冷たい/、エンジェル(eng)の、レモン(l3)ソーダ。」=leng3
これで、漢字「」のピンインlengと声調が3声も一緒に覚えることができます。

(キーワードを使って覚えるという方法は、従来に無い方法なので、最初違和感が有って、なじめないと思いますが、2種類のキーワードを使うことで2000個以上の漢字のピンインと声調が、従来の反復学習とは比較にならないほどのスピードで覚えられ、しかも忘れにくいという効果を生み出します。
そして、このキーワードは、作り方を予め決めており、簡単に覚えられる工夫がされているので煩わしさは不要です。詳細については、以降で説明します。)

キーワードを使えば、漢字の読み方を理解するのも簡単です。
日本語の“寒い”という漢字の中国語の発音は?=hanの2声という代わりに“蛍と按摩”。
“冷たい”は?= lengの3声という代わりに “レモンとエンジェル”。
といった具合に覚えれば
anとang, enとeng, inとing, uanとuang, siとsu, quとchu, si とsu 等の違いも
キーワードを使えば簡単に正確に覚えていくことが出来るわけです。

(なお当ブログの中では、漢字の声調を表記するのに、通常の声調記号ではなく、英数字をピンインの末尾に付けて表しています。また、文字の色分けでも声調が判るようにしています。軽声、1声、2声、3声、そして4声はです。)

120回に及んだ前編の「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」では、子音の声調別にフレーズを紹介しました。
その時の教材は、

[1] Excel(2010年度版)のフレーズを中心にした教材。(2010年度版ならばほとんどの方が利用できるはずです)
この内容は

1、フレーズ集 
2、All in 表・・・・”フレーズ集”の要約版とも言える教材です。
3、母音のキーワードの説明
4、子音のキーワード説明
5、同じ漢字で発音が異なる漢字
6、簡体字と日本の漢字の比較
7、同じピンインで声調が異なる単語集
8、似た意味を持つ漢字
9、日中共通単語
10、発音のコツとヒントとなるアドバイス
11、混同しがちな発音漢字
12、漢字を日本語読みで読んだときに”ン”で終わる漢字とそうでないものの区分で、anとang, inとing, enとeng, uanとuang の区別が出来る一覧表
13、フレーズを曲にしてボーカロイドで歌わせた曲目リスト
14、ボーカロイドが歌っている歌詞の一覧表
15、母音のどの場所に声調記号を付けるのかを、母音別に示した表

[2] 子音の声調別漢字フレーズ読み上げ(mp3形式)
  全部で25個のファイルで、トータル時間は約6時間です。

[3] 子音の声調別漢字フレーズ読み上げ 漢字の説明有り(mp3形式)
  [2]に漢字の書き方説明を追加したフレーズの読み上げです。
   全部で87個のファイルで、トータル時間は10時間です。

[4] 子音の声調別漢字フレーズの歌 (mp3形式)
    フレーズを歌にしてボーカロイドに歌わせた曲集です。

     全82曲で、トータル時間は約3時間40分です。

この[1]から[4]の教材を¥8,000(税込み)で提供していました。

前編の「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」では、
漢字を子音の声調別にマスターする内容でしたので、例えてみれば、
トランプのハートの1~13を紹介し、次にスペードの1~13、続いてダイヤの1~13、その次はクラブの1~13までの内容を説明紹介した内容でしたが、
続編では、ハートの1、スペードの1、ダイヤの1、クラブの1を並べて紹介説明し、次は2に進むというスタイルで進行します。

つまり、続編では、母音をキーにして、同じピンインで声調が違う漢字を明確にしてマスターする趣旨で進めます。
前編の「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」の教材内容に対して、続編の教材は
[1] Excel(2010年度版)のフレーズを中心にした教材。
 1、母音のキーワードの説明
 2、子音のキーワード説明
 3、同じピンインのフレーズ集
  381組の同じピンインの漢字2430個(内282個は新しく追加され
  た漢字で青塗のマークが入っています。)
  フレーズは前編の「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」
  をそのまま使うので、新しく追加された漢字はフレーズに入っていません。
  青マークの漢字には、日本語の意味と用例を記載しています。
 4、同じピンインのAllin
   同じピンインの漢字を 声調別(軽声、1声、2声、3声、4声)に
   一覧できる表です。

[2] 同じピンインの漢字フレーズ読み上げ 漢字の説明有り(mp3形式)
 聞くだけで対象漢字のピンイン、キーワード、フレーズ、漢字の書き方
 を読み上げソフトを使って読み上げています。
聴くだけで、
ピンインと声調、漢字の意味、フレーズ、漢字の書き方までが
マスター
できます。

続編での教材は以上の2種類です。

「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」の教材の[1]から[4]の教材を¥8,000(税込み)で提供していましたので、
続編での新しい2つの教材を加えても ¥8,000(税込み)のままとします。

ブログの進め方は、重複になってしまいますが、先ずキーワードについて再度説明をします。
次回以降は、母音をキーにして、子音別に展開して、同じピンインでも声調による意味違いを紹介していきます。

それでは、キーワードについての説明です。
漢字の意味とピンインと声調を同時に覚えていくのに、2種類のキーワードを使います。

ひとつは、母音のキーワード、そしてもう一つは子音と声調のキーワードです。

先ずは母音のキーワードです。
母音だけで発音される中国語の漢字のピンインをそのまま使ってキーワードにします

中国語の母音は35個有り、母音だけのピンインの中国の漢字を母音のキーワードにしますが、その中の5個は適当な中国の漢字が無いので日本語を当てはめます。

母音のキーワード表

番号 ピンイン 中国語 日本語キーワード
0 er 朵 er3 duo0
1 姨 a1 yi2 おばさん
2 ai ai4
3 an 摩 an4 mo2 按摩
4 ao 运会
ao4 yun4 hui4
オリンピック
5 ang ang2 スバル
6 該当なし
7 ou 米 ou1 mei3 欧米
8 ong 該当なし ジュディーオング
9 饿 e4 腹ペコ
10 ei 該当なし  営業
11 en en1
12 eng 該当なし  エンジェル
13 yi 一   yi1
14 ya  ya2
15 ye  ye4
16 yin  yin1
17 yao  yao4
18 yan  yen3
19 you    you2
20 ying 瑛、攖、英ying1 宝石、桜、英国
21 yang  yang2
22 yong  yong3 泳ぎ
23 wu  wu3 踊り
24 wa  wa1
25 wo    wo3
26 wai    wai4
27 wan  wan1
28 wei    wei4
29 wen    wen2 文章
30 wang 王   wang2
31 weng  weng1
32 yu    yu2
33 yue  yue4
34 yun  yun4 運動
35 yuan  yuan2 原っぱ

[  説明  例外の5個 ]
①NO5のang=スバルは、スバルの意味の実際の漢字は 昴mao3ですが、
昂ang2に似ているのでスバルの事にしました。

②NO6のoは適当な漢字が無いので オの発音そのままで尾をキーワードにしました。o=尾

③NO8のongはongだけの漢字が無いので、有名人の名前を借用しました。
ong=ジュディーオング

④NO10のeiは適当な漢字が無いので、日本語の営業のエイを使います。
ei=営業

⑤NO12のengも適当な漢字が無いので、連想しやすいエンジェルというキーワードにしました。eng=エンジェル

この5つ以外は母音だけの発音の漢字をキーワードにしています。
またNO31のwengを使う漢字は無いので、合計で35個という訳です。

耳と言ったら er、おばさんなら a, 愛ならai 、按摩ならan、オリンピックならao、スバルならang、尾ならo、欧米ならou、ジュディーオングならong、腹ペコならe、営業ならei、恩ならen、エンジェルならeng、イチならyi と
キーワードとピンインがすんなり結びつくようになれればOKです。

ここで注意です!!母音だけのピンインは NO13からNO22の先頭の文字はyですが子音に付く場合yはiになります。但しiiとダブる場合はiは一つです。
例えば、
子音のbに母音のyiが付くときは、biiとなりますがiが二つダブルのでbiと書きます。子音のpに母音のyinが付くときはpiinとなりますがiが二つダブルのでpinと書きます。
またNO23からNO31の先頭の文字はwですが、子音に付く時はuになります。
uuと重なってしまう時はuは一つです。
その他にもピンインの書き方にはルールが設けられていますので、添付のpdf資料を参照してください。
母音のピンイン変化


キーワードに対するピンインがすんなり出るようになれば、次に進みましょう。

全ての母音のキーワードは 添付の 母音キーワード表pdf. でも確認できます。
母音のキーワード

ここまでが母音のキーワードの説明です。

次に子音と声調のキーワードの説明をします。
先ず声調ですが、各々の漢字には本来の声調が有ります。
単語になった時に軽声になるものがたくさん有りますが、
一部の例外を除き各々の漢字には

1声、2声、3声、4声の声調が割り振られています。
この声調を区分するのに以下のルールを設定しています。

日本語の母音は あ、い、う、え、お ですね。
一番大きく口を開けるのは 「あ」です。
「あ」 に続いて2番目に大きく口を開けるのは、「お」 です。
その次の3番目は 「え」です。
そして4番目は、「い」です。
これを声調の区分として使います。
つまりキーワードの最初の言葉の語尾が
a(あ)が1声o(お)が2声、e(え)が3声、i(い)が4声
というルールで子音のキーワードを作ります。

これが 子音+声調 のキーワードを作る規則です。

子音は b p m f d t n l g k h j q x・・・・z c s が有りますが、
先ず b を例にしてキーワードを説明します。
子音bの1声はb+a(バ) で始まる言葉でバット
2声はb+o(ボ)で始まる言葉で「帽子」
3声はb+e(ベ)で始まる言葉でベッド
4声はb+i(ビ)で始まる言葉で「ビール」としました。

子音p,m,f,d,t,・・・・・についても同じようにキーワードを作っていきます。

子音がpの場合のキーワードは、
1声はp+a(パ)で始まる言葉で「パンク」。 
2声はp+o(ポ)で始まる言葉で「ポッキー」
3声はp+e(ペ)で始まる言葉で「ペンダント」
4声はp+i(ピ)で始まる言葉で「ピアス」をキーワードにします。

さらにさらに子音がmの場合は、
1声はm+a(マ)で始まる言葉で「ママ」。 
2声はm+o(モ)で始まる言葉で「森」
3声はm+e(メ)で始まる言葉で「メガネ」
4声はm+i(ミ)で始まる言葉で「ミサイル」をキーワードにします。

このように作った子音の声調別キーワードは、覚えなくても予想できるし、
忘れても記憶が回復できるのが強みです。

また母音だけの発音漢字にも声調は必要なので、
1声は a(ア)で始まる言葉で「赤とんぼ」
2声は o(オ)
で始まる言葉で「斧(オノ)」
3声は e(エ)
で始まる言葉で「エメラルド」
4声は i(イ)
で始まる言葉で「生き埋め」。
という言葉を声調のキーワードにしました。

一見すると、子音のキーワードの個数が多いので うんざりしてしまいがちですが、キーワードの作り方は簡単なルールなので、予めキーワードだけを覚えようとする必要は有りません。
フレーズを見たり、聴いたりするだけですんなり頭に入って来るようになります。

子音のキーワードは 添付の子音キーワード表pdf. を参照下さい。
子音のキーワード表

漢字の意味に声調付子音のキーワードと母音のキーワードをつなげてフレーズにすることで、同じ発音漢字をまとめて正確に覚えられるのです。

それでは、キーワードを用いた用例を紹介します。
[用例1]
ピンインがbanの1声の漢字は「般班搬」の3つ有ります。
この覚え方は
「一的な/長さんは/、引っ越す時/、バット(b1)を按摩(an)屋で振り回す。」=ban1
というフレーズから「般班搬」の漢字は ピンインがbanで声調は1声と覚えられます。
(キーワードは バット(bの1声)と按摩(an)屋です。)

[用例2]
ピンインがbanで3声の漢字は「版板」が有ります。
この覚え方は
「版画/の板は/ 按摩(an)のベッド(b3)になる。」=ban3
というフレーズで「版板」の漢字はピンインがbanで声調が3声だと覚えられます。
(キーワードは ベッド(b3)と按摩(an)です。)

このように、フレーズには 漢字とピンインと声調が一緒に入っているので,
とても簡単に覚えることができる訳です。

中国語の学習をするのに、
何でキーワードなんていう面倒な余計な事をしなければならないの!
直接覚えたほうがよほど効率的じゃない!
中国語のネイティブなら当然その通りです。
母国語が日本語の人が、2000個以上の漢字の発音と声調を正確に覚えられますか?
反復に次ぐ反復を繰り返さないと無理ですよね!
日本語を母国語として話せる人が、短時間で簡単に、しかも正確に覚えて、
忘れにくい方法として、私が提案する学習方法は従来には無く、
とても有効だと思い、ブログを通じて皆さんに活用していただきたいと思います。

(実際ブログに投稿してみますと、形式やアップロードできる容量の関係で、
全てを掲載できないのが実情です。教材はExcelファイルと mp3の音声ファイルなので、これを入手して、短期間に成果を上げたほうが得と思うのは筆者の思い上がりでしょうか?)・・・・・・独り言です

以上で「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」続編その1は終わりです。

続編その2からは実践に入っていきます。