中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」の続編 その76

前編から続編の一括目次です。(黄色のページは前編、青のページは続編です。)
今までの内容が一覧できるので興味あるところをご覧ください。

前編と続編その70までの目次

現在は従来の課題から少し脱線しています。
今回は目線を変えて、中国語の発音に関する話題に転じた16回目です。

紛らわしい発音のシリーズで、今回は quとchu です。

quもchu も “ チュー” と読めそうですが本当はどのように読むのでしょう。

qu はu 付いているので、日本語の発音の “ チュー” と同じで、
チューリップの “チュー” となりがちですが、実はこの u は ü (=v) なのです。
子音が j, q, x の場合、母音が u と書かれていても、実際は ü (=v) なのです。
ピンインの表記方法でこのように決められているのですが、ほんとうに紛らわしいですね。

u の発音は、口先をとがらせ、小指の先端が入る位開けて“ウー”と発音しますが、
ü (=v) の発音は、口先をとがらせ、 “イユー”と、唇の先端を最小にせばめながら発音します。
実際は、チューリップの“チュー”でも通じるとは思いますが、“チィユー”と発音しましょう。

日本語の発音はあまり大きく唇を使いませんが、中国語の発音の時は少し極端気味に唇を使いましょう。

chuのchは巻き舌音です。
すでに何度も出てきているおなじみの口の形です。
舌の先端を上あごにくっつけた状態で息を強めに吐きながら発音します。
(実際はゆっくり読むときはかなり奥のほうまで舌を丸めて効果音を増強させますが、早口になるにしたがって舌先は前側に寄ってきます。舌先の位置をいろいろ変えてみて試してみて、自分の気に入った場所を探してみてください。)
口の中は口蓋(口の中の上側の壁)を下げて口の中の容積を小さくして、
奥歯の上下を軽くかみしめ、舌を上側に丸めて口蓋の中ほどにくっつけ少し強めに息を吐きながら、口の開きは、”e” の形で“ チ” と発音後、口をすぼめて “ウ” を発声すると、chuの発音になります。

発音は前半の “チ” が “こもって、かすれている” ような 感じになればOKです。


それでは qu と chu の漢字の分布を見てみましょう。

当ブログで取り上げている漢字は、qu の2声の漢字は有りませんが、
実際には2声の漢字も有るので確認してください。
31,quとchu

次に、qu と chu の漢字を抽出したリストを添付します。
当ブログで取り上げている漢字は 17個有ります。
16,quとchuの漢字リスト

それでは実際の発音がどのように聞こえるのか聴いてみましょう。
上記の添付のリストに qu の2声を追加して、8個を選んでみました。

1,           区          qu1       区域の区

2,           初          chu1      初めて

3,           渠          qu2       人工水路、溝

4,           除          chu2      除く、取り除く

5,           曲          qu3       曲

6,           储          chu3      蓄える

7,           去          qu4       去る

8,           触          chu4      触れる

 

教材紹介(2020年9月9日版)

前編の「中国語ピンインと声調を簡単にマスターしよう」の内容と、
現在までの続編の内容がすべてこの教材に入っています。

ブログではこの教材の中から都度一部を切り出して掲載しています。
Excel教材は、声調と子音及び母音に番号を付けてあるので、
ソート機能や並び替えの機能を使って自分が使いやすい教材に変身させることができるのでとても便利で効率的に学習ができます。

現在は、少し横道にそれて、紛らわしい発音についてブログを展開していますが、続編で行っている母音別に覚えていく方法は、ピンインが同じで声調が異なる漢字を学習しているので、とても効果的に身につく方法だと思います。
そして、これを読み上げている教材を使えば、聴いた分だけ確実に身につくので
これ以上合理的に声調とピンインをマスターする方法は他には無いはずです。

以上で続編その76は終わりです。次回は xi と shi です。